名前のない少年、脚のない少女


事前にどんな映画なのか(舞台背景とあらすじ)を掴んでおかないとわけがわからない感じのまま物語が進んでしまう。誰が生きてて誰が死んでるのか、どのシーンが妄想でどこからが現実なのか、敢えて曖昧にしている、おれの苦手なタイプの映画。序盤は退屈だったけど、終盤の「六月祭」のシーン、主人公親子の痛みとそれに対比される人々の陽気さで、一気に心を奪われた。思春期特有の挫折体験と疎外感、田舎の保守的なコミュニティに対する苛立ち、大切な人の自殺を防げなかったことへの自責の念・・・観てよかった。


映画『名前のない少年、脚のない少女』公式サイト