考えよ!―なぜ日本人はリスクを冒さないのか?
考えよ! ――なぜ日本人はリスクを冒さないのか? (角川oneテーマ21 A 114)
- 作者: イビチャ・オシム
- 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2010/04/10
- メディア: 新書
- 購入: 6人 クリック: 439回
- この商品を含むブログ (54件) を見る
- 日本人は、長い時間ディシプリン生活を送ってきたせいか、サッカーでも決め事がある状況下においては強い。だが「瞬時に考える」という条件が加わってくると、その頑強さにヒビが入ってしまう。()
- 日本人は、どうも負けることの悔しさを正面から受け止めない。それが美徳だと勘違いしているようだ。日本人は、何かを変える必要がある。少なくとも、良いポジションにいる味方にパスが出せなかったりしたときには、無関心(を装うこと)を美学と思わず「言葉の戦い」をすべきだと考えている。()
- 自分へのすべての責任を負うのがサッカーなのだ。場合によっては誰のサポートも受けられない状況下で、たった1人で責任を背負って解決しなければならないこともある。(p.151修正)
- 責任感の強いプレーが、日本の強みの一つである。しかしながら、一部の日本人選手たちは、大きすぎる責任のためにリスクを少ししか負わない。そこが私にとって日本人の理解しがたい部分である。(p.162)
サッカー日本代表前監督イビチャ・オシム氏がW杯を間近に控え書き尽くした日本サッカー論。ところが、日本人の長所と短所を分析した日本人論でもあり、それを踏まえた「日本人に適合する」組織論にもなっています。他にも、オシム氏に「最高にエレガントなサッカー」を言わしめる欧州クラブチームの話などもあり、オシム氏が倒れることなくこのW杯を迎えていたらどうなっただろう、と少しだけ想像してみたりします。
サッカーW杯南アフリカ大会は、いよいよ今週末開幕!グループEの中で、日本はFIFAランキングで最下位ですが、「負けて当たり前」とは思いたくないし、どうすれば勝てるのかを考えながらテレビで観戦したいと思います。